ほんためさんで紹介されたので読んでみました。
眼球堂と呼ばれる異様な建築物の中で起こる殺人事件に天才数学者である主人公、十和田只人が挑む理系アンド館ミステリーです。
若干のネタバレがありますので、新鮮な気持ちで本書を読みたい方はご注意ください。
随所に理系チックな表現があり、理系ミステリー好きの方は楽しんで読めると思います。
私としては館にトリックがあるものは仕組み次第でどうとでもなる感があるのであまり好きではないのですが、ほんためさんで紹介されていたので読んでみました。
殺人が起きる日に各人の部屋のドアが勝手にロックされるのですが、その時点で館関係者が犯人だと考えても良さそうなのにそこに触れられないのもモヤモヤしてしまいました。
あとは各分野の天才たちが集められているのですが、建築学者と数学者以外はあまり各自の専門性が表現しきれていないように感じました。
事件解決まではあまりハマらずに読み進めていましたが、最後の最後でかなり仰天させられました。
小説内での出版物という形を取ることで地の文でも必ずしも全てが真実ではないということなんですね。
シリーズものだそうなので、いつか別のタイトルも読んでみたいと思いました。
あと、眼球堂の見取り図が載っているのですが、電子書籍で読んだため、ページ移動が面倒であまり地図的なところが頭に入りませんでした。
紙の本で読んだ方が読みやすいかもしれません。
眼球堂の殺人 〜The Book〜【電子書籍】[ 周木律 ]
- 価格: 1034 円
- 楽天で詳細を見る