すぐ身につく 分析化学・機器分析の実務
著作データ
著者 |
矢矧 束穂 |
瀬戸山 央 |
経歴(執筆時点) |
神奈川県立産業技術総合研究所 主任研究員 |
神奈川県立産業技術センター 科学技術部主任研究員 |
専門 |
分析化学 機器分析 |
機能性食品学 生化学 |
出版社 |
日刊工業 |
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発売日 |
2020年3月30日 |
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ページ数 |
231ページ |
本の目次
第1章 分析の基本
1-1 分析とは?
1-2 分析化学・化学分析・機器分析とは?
1-3 分析の必要性
column 分析は身近な存在
第2章 分析によって明らかになること
2-1 分析で何ができるのか?
2-2 基本① 定性分析
2-3 基本② 定量分析
2-4 応用① 分離分析
2-5 応用② 微量分析
2-6 応用③ 状態分析
2-7 応用④ 表面分析
2-8 応用⑤ 局所分析
第3章 分析に必要な考え方
3-1 分析の進め方
3-2 分析の3要素
3-3 分析目的の明確化
3-4 試料採取
3-5 試料前処理
3-6 測定
3-7 データ処理
3-8 まとめ・考察
第4章 分析をする上で知っておいた方がよいこと
4-1 分析信号の発生領域と放出領域 分析の空間分解能とは?
4-2 濃度の表現方法 分析における百分率(%)とppm
4-3 分析における光の利用
4-4 吸光度による物質の定量
4-5 検量線
4-6 標準偏差
4-7 検出限界と定量下限
4-8 測定誤差
4-9 S/N比
4-10 分解能
column 臨床医療用分析機器のすごさ
第5章 分析に必要なテクニックと周辺知識
5-1 実験器具の取り扱い
5-2 実験器具の材質
5-3 試薬の取り扱い
5-4 秤量
5-5 pHの測定
5-6 濾過・遠心分離
5-7 撹拌
5-8 乾燥
5-9 加熱
5-10 冷却
5-11 溶解・融解
5-12 抽出
5-13 蒸留・昇華・濃縮
5-14 切断・研磨
5-15 樹脂包埋
5-16 粉砕
5-17 試料の取り扱いについて
5-18 試料の採取方法
5-19 実験廃棄物について
5-20 実験事故の防止
第6章 分析結果の報告
6-1 レポート(報告書)の作成
6-2 実験ノート(ラボノート)の記録
6-3 有効数字
6-4 画像の取り扱い
6-5 データの「ねつ造」と「改ざん」
column 観察は分析か?
第7章 分析機器の管理
7-1 分析機器管理の基本
7-2 分析機器の保全
7-3 分析機器の状態把握
7-4 適正な設置環境の維持
7-5 分析機器を取り扱う人の心得
第8章 代表的な分析機器と測定例
8-1 蛍光X線分析装置(XRF)
8-2 エネルギー分散型X線分析装置付き走査電子顕微鏡(SEM-EDS)
8-3 紫外・可視分光光度計(UV-Vis)
8-4 フーリエ変換型赤外分光光度計(FTIR)
8-5 レーザラマン分光光度計(Raman)
8-6 X線光電子分光装置(XPS)
8-7 核磁気共鳴装置(NMR)
8-8 高速液体クロマトグラフ(HPLC)
8-9 ガスクロマトグラフ(GC)
8-10 誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP-AES)
難易度
分析実務初級レベル
感想
分析化学・機器分析の実務というだけあって、他の分析化学系の本と比べて、分析とは何かといった根源的な部分の解説もあります。
中でも、分析の3要素として、「スピード・品質・コスト」があげられており、ただ正しい結果が得られることだけが大事なことではないと改めて意識させられました。
実務に紐づくよう解説されていますので、自身で行なっている業務に対する理解が深まると思います。
この本をお勧めしたい人
分析に使用する器具や操作の一般的な留意事項などがメインで、原理の解説などは少なめですが、分析業務を行う際の基礎的な部分の学習として初学者に非常におすすめです。
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