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液体窒素について

昔、検体の凍結のために液体窒素をよく扱っていたことがありました。

 

液体窒素はテレビなんかでよくバラの花を凍らせて粉々にしたりといったパフォーマンスに使用されていますが、私もまさにそのように使用していました。

検体から抽出物を得るのですが、その際に液体窒素で検体を凍結させて粉々にしていました。

 

液体窒素ですので、特殊な容器に入れる必要があるとイメージされる方もおられるかもしれません。もちろん、大量に持ち運ぶ際は専用のデュワービンという容器を使用していましたが、実際に使用する際は発泡スチロールの小容器に小分けして使用していました。

 

検体は小さな容器に入れて液体窒素に浸して凍結していました。最初の頃はきちんとピンセット等で取り出していましたが、慣れてくると素手で取り出していました。

有名な話かと思いますが、液体窒素素手で触れても触れた液体窒素がすぐに蒸発して手と液体窒素の間に気体の層ができるので短時間であれば凍傷にはなりません。

(ライデンフロスト現象と言います。当然推奨はしませんので、まねしないでください)

液体窒素を使用する際に軍手を使おうとしてしまう方がたまにおられるというお話を聞いたことがありますが、布などのように液体が染み込むような素材を使用しますと、液体窒素が染み込んで皮膚に長時間触れるような状態になりますので、絶対に使用しないようにしましょう。

 

また、液体窒素を運ぶ際に、エレベータを使用することがあると思いますが、万が一エレベーター内で液体窒素を大量にこぼしてしまった場合、液体窒素が急速に蒸発し、窒息してしまいますので、絶対に一緒に乗ってはいけません。

また、他の方が乗り込まないように液体窒素運搬中であることを必ず表示しましょう。

理想としては、二人作業で、一人がエレベーターに乗せて、目的の階にいくように操作し、もう一人がその階で待っていて受け取るといった方法かと思います。

毎回毎回タイミングよく協力してくれる方がいるわけではありませんでしたので、その際は、エレベーターを操作した後階段ダッシュで受け取ったりもしていました。

 

若いからできたことですね。

 

 

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