ガスクロのスプリット注入法についてまとめたいと思います。
スプリット注入法とは
スプリット注入法とは、キャピラリーカラムを使用する際のガスクロマトグラフィの注入手法の一つで、試料として注入した成分のうち、一部を排気してしまう方法です。
スプリット注入でカラムに導入される部分と排出される部分の比率をスプリット比といい、○:○や○/○のように表現されます。スプリット比の表現方法については、メーカーによって異なる場合がありますので、各機器の取扱説明書を確認しましょう。
スプリット比が高くすると、排気される割合が増すことになり、スプリット比を低くすると排気量が少なくなります。
試料導入量の数倍から数百倍が排気されることになります。
スプリット注入法のメリットは
キャピラリーカラムは一般に試料負荷容量が小さいため、高濃度の試料を注入した際はピーク形状が悪くなってしまいます。
スプリット注入ではカラムに導入される試料の量を減らせるので、良好な形状のピークを得ることができます。
スプリット注入法のデメリットは
試料の一部を排気してしまい、カラムに導入される試料成分が減る分、感度はどうしても落ちてしまいます。
感度の低い試料を取り扱う際は注意が必要です。
スプリット注入で十分な感度が得られない場合は、スプリットレス注入を検討しましょう。
スプリットレス注入についてはこちらの記事でまとめています。
もしよかったら読んでみてください。
ガスクロマトグラフィ◇スプリットレス注入とは - 理系サラリーマンの趣味と勉強